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釣った魚を持ち帰ったはいいけど、「三枚おろしをやってみたら骨だらけの身になってしまった」「包丁がズレて指が怖かった」という経験、ありませんか?
最初はみんな同じように失敗します。でも実は、包丁の動かし方にはちゃんとした「型」があって、それさえ覚えれば初心者でもきれいに捌けるようになります。この記事では、その型を手順ごとに丁寧に解説していきます。
📖 この記事でわかること
- 三枚おろしに必要な道具と下準備
- 失敗しない包丁の角度と力加減
- 骨に沿って包丁を動かすコツ
- 初心者が陥りやすいミスとその対処法
🏆 結論:三枚おろしで最も大事なのは「骨を感じながら包丁を引くこと」
難しく考えなくて大丈夫です。包丁を「押して切る」のではなく、背骨や肋骨を刃でなぞるように引くのが最大のコツ。力で切ろうとすると必ずズレます。骨の感触を指と刃で感じながら動かすだけで、身の歩留まり(むだなく残せる割合)が劇的に上がります。
以下で手順・注意点・失敗例を順番に解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
三枚おろしを始める前に揃えたいもの

道具が不十分だと、どんなに技術があっても上手くいきません。最低限これだけは揃えてから始めましょう。
包丁はできれば「出刃包丁」を使う
三枚おろしに理想的なのは出刃包丁(刃渡り15〜18cm程度)です。刃が厚くて重心が安定しているので、骨に当たったときにブレにくい。
「家に三徳包丁しかない」という場合でも作業はできますが、骨を断つときに刃が欠けやすいので注意してください。特にアジやサバのような中型魚を頻繁に捌くなら、1本出刃を持っておくと格段に楽になります。
まな板はできるだけ大きく・しっかり固定する
まな板が小さいと魚がはみ出て、包丁の引きしろが確保できません。最低でも魚の全長より長いサイズを用意してください。また、まな板の下に濡れた布巾を敷くとすべり止めになって安全です。
鱗取りとキッチンペーパー
うろこが残っていると包丁が滑ります。鱗取り(またはペットボトルのキャップでも代用可)で事前に落としておくのが大前提です。また、魚の表面や手が濡れすぎると滑って危ないので、キッチンペーパーで適宜ふき取りながら作業するのがポイントです。
なお、釣り場での下処理も仕上がりに大きく影響します。魚の締め方完全ガイド|脳締め・血抜き・神経締めもあわせて確認しておくと、持ち帰った後の鮮度が全然違いますよ。
三枚おろしの手順|6ステップで完全解説
ここからが本題です。手順を飛ばすと後で詰まるので、必ず順番通りに進めてください。
ステップ1:うろこを取る
鱗取りを尾から頭に向かって動かします。このとき胸びれの付け根・腹側・背びれの脇は鱗が残りやすいので重点的に取り除いてください。水を流しながらやると鱗が飛び散らず片付けが楽です。
終わったらキッチンペーパーで表面をふいて、魚の表面の水気を軽く取ります。
ステップ2:頭を落とす
魚を横に寝かせ、胸びれの付け根のすぐ後ろに包丁を入れます。このとき刃を斜めに(頭側に少し傾けた角度で)入れると、身を無駄にしません。
中骨(背骨)のところで刃が止まります。無理に押し切ろうとせず、峰(刃の背中側)を左手でトンと叩くか、包丁を小刻みに前後に動かして断ち切ります。頭側にも身が付いているので、汁物や出汁に使えます。取っておきましょう。
ステップ3:内臓を取り除く
腹側を手前にして、肛門から頭側(切り口)に向かって腹を浅く切り開きます。切る深さは約1〜1.5cm程度。深く切りすぎると腸を傷つけて臭みが出ます。
内臓をすべて取り出したら、中骨の内側にある黒い膜(腹膜)を包丁の刃先かペーパータオルでこそぎ取ってください。ここを丁寧にやるかどうかで臭みが全然違います。流水でよく洗い、水気をペーパーでしっかりふき取ります。
ステップ4:背側から包丁を入れる(ここが最大のポイント)
いよいよ三枚おろしの核心部分です。魚を横に寝かせて、背を手前側にします。
背びれのすぐ脇に、刃を水平よりやや下向きに傾けて包丁を入れます。このとき意識するのは「骨の上を滑らせる」イメージ。力を入れて押し込もうとするのが初心者の最大の失敗パターンです。
包丁を手前に引くようにスライドさせながら、少しずつ中骨に向かって切り込んでいきます。1回で深く切ろうとせず、2〜3回に分けて少しずつ中骨に近づけていくのが正しいやり方です。
中骨(背骨)に刃先が当たる感触がわかったら、そこから先は刃が骨から離れないようにしながら引く。これが「骨に沿う」ということです。刃を骨に軽く当てたまま動かすと、自然に身だけが切れていきます。
ステップ5:腹側から包丁を入れて半身を外す
背側に切り込みを入れたら、今度は魚をひっくり返して腹側を手前にします。同じように腹びれの脇から包丁を入れ、背側と同様に中骨に沿って刃を進めます。
尾の付け根まで刃が到達したら、尾側から背骨の下に刃を通して身全体を骨から外します。このとき包丁の角度は水平に近い状態をキープ。骨の下をくぐらせるように動かすと、きれいに外れます。
これで片身(かたみ)が1枚取れました。もう片面も同じ手順で行えば、3枚(中骨付き1枚・身2枚)の完成です。
ステップ6:腹骨をすき取る
外した身には腹骨(肋骨)が残っています。包丁を腹骨の下に差し込み、骨を「すくい上げる」イメージで薄くそぎ取ります。このとき刃を腹骨に密着させながら動かすのがコツ。身を深く取りすぎないよう、できるだけ骨だけを外します。
さらに中骨(ちゅうこつ)と呼ばれる小骨が身の中央付近に残っているので、骨抜きピンセットで1本ずつ引き抜くか、包丁で身ごとV字に切り取ります。指で身をなでると骨の位置がわかります。

初心者がやりがちな失敗と対処法
「やってみたけどうまくいかなかった」という場合、原因はだいたい以下のどれかです。
失敗1:身に骨がたくさん残る
原因は包丁が骨から離れてしまっていること。刃先が骨から浮いてしまうと、身と一緒に骨の周辺の肉を切ってしまいます。切り込むたびに刃先と中骨の接触を確認しながら引くようにしてください。
実は私もはじめのころ、「早く切ろう」としてぐいぐい押し込んで、身がボロボロになった経験があります。焦らずゆっくり引くだけで見違えるように変わります。
失敗2:腹骨のすき取りで身を削りすぎる
腹骨と一緒に身を厚く削ってしまうパターン。包丁の角度が立ちすぎているのが原因です。刃をほぼ水平に近い角度で寝かせて、骨の薄い膜だけを外すように動かすと身が残せます。最初は少し身が取れすぎても構いません。慣れが一番です。
失敗3:包丁が滑って怖い
これは魚や手の水気が多すぎるのが主な原因です。こまめにペーパーでふき取るだけで安定します。また、まな板がすべっている場合は下に濡れ布巾を敷くのを忘れずに。
なお、刺身で食べる予定があるなら、三枚おろしの後にもう一つ気をつけるべきことがあります。アニサキス対策の基本|刺身で食べるときの注意は必ず確認してください。特に青魚(サバ・アジ・サンマなど)は要注意です。
三枚おろし後の保存と鮮度管理
せっかくきれいに捌いても、保存を間違えると鮮度が一気に落ちます。その日のうちに食べない場合は、以下のポイントを守ってください。
すぐに食べない場合は冷凍が正解
三枚おろしにした身はキッチンペーパーで水気をふき取り、ラップでしっかり包んでから保存袋に入れて冷凍します。このときできるだけ空気を抜くのが鮮度保持のカギ。空気が残ると酸化が進んで臭みが出やすくなります。
冷凍する際の下処理についても詳しく解説している記事があります。魚の冷凍保存の手順|ドリップを出さない下処理を参考にすると、解凍後も身がベチャっとなりません。
冷蔵保存なら1〜2日以内が目安
冷蔵の場合、身がラップや空気に触れると表面が酸化して色が変わります。バットにキッチンペーパーを敷き、身を並べて上からもペーパーをかぶせ、さらにラップで包む。この「二重包み」で鮮度がぐっと保ちやすくなります。
よくある質問
Q. 包丁を研いでいないと三枚おろしはうまくいきませんか?
正直に言うと、切れない包丁は初心者に最も危険です。切れない刃は力をかけないと動かないため、滑ったときに大きなケガに直結します。また身がぐちゃっと潰れやすく、仕上がりも悪くなります。シャープナーで簡単に研ぐだけでも全然違うので、作業前に一度刃の状態を確認してください。
Q. アジ・サバ・タイなど魚によって手順は変わりますか?
基本の手順は同じです。ただし魚の大きさや骨の太さによって「骨を断つ力加減」は変わります。アジやイワシのような小型魚は骨が細いので包丁が通りやすい反面、身も薄いので力を入れすぎると崩れやすい。タイのような大型魚は中骨が太いので、峰を叩いてしっかり断つ必要があります。最初はアジやサバ(25〜30cm程度)で練習するのがおすすめです。
Q. うまく捌けなかった身はどう使えばいいですか?
ぐずぐずになってしまった身でも、味噌汁・フライ・なめろうなら十分おいしく食べられます。身の形が崩れていてもフライやつみれにすればわかりません。「きれいに捌けなかった=食べられない」ではないので、最初のうちは気楽に考えてOKです。上達とともに使える料理の幅も広がっていきます。
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まとめ|三枚おろしは「骨を感じる」ことが9割
三枚おろしが上手くいかない理由のほとんどは、力で切ろうとして骨から刃が離れてしまうことです。以下のポイントを意識するだけで、最初からかなり違う結果が出ます。
- ✅ 包丁は「押す」のではなく「引いて切る」
- ✅ 中骨に刃を当てたまま離さないことを意識する
- ✅ 一度で切ろうとせず、2〜3回に分けて少しずつ進める
- ✅ 腹骨のすき取りは刃を水平に近い角度で寝かせる
- ✅ 魚・手・まな板の水気はこまめに取る
- ✅ まず「アジ・サバ(中型)」から練習を始める
最初は多少身が残ってしまっても、失敗を重ねることで必ず上達します。釣って捌いて食べる、この一連の流れが楽しめるようになると、釣りがさらに面白くなりますよ。
次にやること:三枚おろしができたら、次はいよいよ刺身の引き方や焼き魚・煮付けへの展開です。食べ方のレパートリーが増えると、狙う魚種も自然と広がっていきます。まずは今日釣ってきた魚で、一度試してみてください。
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