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根掛かりしたとき、思わずロッドを立ててグイグイ引っ張ってしまった経験はありませんか?「ちょっと待って、それが一番やってはいけない行動なんです」と先輩に言われて、初めて気づく人も多いと思います。
実は根掛かりの対処を間違えると、一瞬でロッドが折れます。安いロッドでも3,000〜5,000円、本格的なものなら数万円が一瞬でパーになる。しかも自分のせいで折ったとなると、精神的なダメージも相当なものです。
この記事では、根掛かりを安全に外す手順・外れなかったときのラインブレイクの方法・そもそも根掛かりを減らすための釣り方まで、初心者でもすぐ実践できるレベルで解説していきます。
📖 この記事でわかること
- 根掛かりしたときの正しい対処手順(ステップごと)
- ロッドを折らないための鉄則
- どうしても外れないときのラインの切り方
- 根掛かりを減らせる釣り方のコツ
🏆 結論:根掛かりの基本対処は「ロッドを下げてラインを手で持ち、角度を変えながら引く」
ロッドを立てて引っ張るのは最もやってはいけない行動です。ラインを手で直接持って引くか、ロッドを水面と平行に向けてラインに張りをかけながら角度を変える。これだけで多くのケースは解決します。どうしても外れないときは、リールのドラグを締めてロッドを置き、ラインを手で持って真後ろに歩いてブレイクさせるのが最安全です。
根掛かりしたら「まずやること」——落ち着きが9割
根掛かりした瞬間に焦ってロッドをあおる人がいますが、あれが一番よくない。まずは巻くのをやめて、ラインを弛ませないようにテンションだけをキープしてください。そこから冷静に対処を始めましょう。
根掛かりには大きく2種類あります。
- 岩や消波ブロックにフックが引っかかったケース:角度を変えると外れやすい
- 海藻や草にルアーが絡んだケース:ゆっくり引いてほぐすと外れやすい
種類によって対処法が変わるので、「何に引っかかったのか」を最初に意識するだけで解決率がぐっと上がります。
ステップ1:ロッドを水平〜低い角度に下げる
根掛かりしたときにやってはいけない最大の行動が「ロッドを立てた状態で引っ張ること」です。ロッドを高く上げた状態で力をかけると、ロッドの先端部分(ティップ)に集中して負荷がかかります。ティップは魚のアタリを感じるために細く作られているため、想像以上に折れやすい。
やるべきことはシンプルで、ロッドを水面と水平か、それよりも低い角度まで下げること。これだけでロッドにかかる負荷が大幅に減ります。ロッドを寝かせた状態なら、仮にラインブレイク(ラインが切れること)してもロッドへのダメージはほとんどありません。
ステップ2:立つ位置を変えながら角度を調整する
ロッドを低くしたら、次は左右・前後に動きながらラインの角度を変えてみることです。岩のくぼみやスリットに刺さったフックは、真後ろに引くだけでは外れないことが多い。しかし斜め後ろや横から引くと、あっさり外れることがよくあります。
堤防釣りなら5〜10m横に歩いて引いてみてください。岸からの根掛かりなら、ラインが別の角度を向くだけで驚くほど簡単に外れます。船釣りなら船を少し移動してもらうのもありです。
ステップ3:ラインをたるませて「揺らす」
角度を変えても外れない場合は、ラインを少しだけたるませてから急に張るを繰り返す「揺らし」を試してみましょう。ロッドでトントンと小刻みに振動を与えるイメージです。
これが効くのは主に海藻や草に絡んだケース。テンションをかけ続けると絡まりが締まっていくので、逆に弛ませることで絡みがほどけるんです。岩に刺さったフックには効きにくいですが、何に引っかかったかわからないときはまず試してみる価値があります。
ステップ4:ラインを手に直接巻いて引く
ここまでで外れなければ、いよいよ手を使います。ラインをロッドから外して(ラインをリールから送り出して弛ませ、ロッドを脇に置く)、ラインを手に2〜3回巻き付けて真後ろに引く方法です。
重要な注意点として、PEライン(細くて強い化学繊維のライン)を使っているときは必ず布や折りたたんだタオルを手に巻いてからラインを握ること。PEラインは切れ味が刃物並みで、素手で力いっぱい引くと手が切れます。これは怪我防止の絶対ルールです。

どうしても外れないとき——安全なラインブレイクの手順
正直に言います。根掛かりは「外れないこと」もあります。そのときに大事なのは「ロッドを守りながらラインを切る(ラインブレイク)」こと。ルアーや仕掛けはまた買えますが、ロッドを折ったら修理費や買い替え費用は比べものになりません。
ラインブレイクの正しい手順はこうです。
- ロッドを地面か脇に寝かせる(完全にロッドへの負荷をゼロにする)
- リールのドラグを最大まで締める
- ラインを手に巻き付ける(PEラインはタオル越しに)
- そのまま真後ろにゆっくり、しかし力強く歩く
- ラインが切れる
「ゆっくり歩く」がポイントです。急に引くとショックが大きくなって、予想外の箇所が切れたり、切れた瞬間に転倒したりする危険があります。じわじわと力を加えていけば、最も弱い箇所(=根掛かりした先のライン)で切れます。
なお、リールのドラグを締めないでラインを引くと、ライン全体に均等なテンションがかからず、リールの中でライン同士が食い込んでトラブルになることもあります。ドラグを閉める工程は省略しないでください。
⚠️ やってはいけない3つの行動
- ロッドを立てた状態でグイグイ引く(ティップが折れる)
- 素手でPEラインを強く引く(手が切れる)
- ロッドを振り回して勢いをつけて引く(最悪の場合ロッドが2つに折れる)
根掛かりを「外すための道具」を知っておこう
頻繁に根掛かりが起きるポイントで釣る人は、根掛かり外し専用のアイテムを持っておくと便利です。代表的なものを紹介します。
スナッグレス系リトリーバー(根掛かり回収器)
リングやチェーンをラインに通してルアーまで滑らせ、衝撃でフックを外す道具です。ロッドを水面に沿わせてラインをたるませ、リング部分を落とせばOK。岸からの届く範囲ならかなりの確率で回収できます。Amazonや楽天で「根掛かり回収器」「ルアー回収器」と検索するとさまざまな製品が見つかります。価格は1,500〜3,000円程度。頻繁に根掛かりするポイントで釣るなら元がとれます。
ロッドを使ったたたき法
根掛かり回収器がないときは、ロッドのティップをラインに当てて(ラインに沿わせながら)ラインを水面ギリギリまで下げ、そのままルアーめがけてロッドを移動させてからラインを弾く方法もあります。ただしこれはロッドを傷つけるリスクもあるため、あくまで最終手段のひとつとして覚えておく程度でOKです。
ちなみにキャスト自体の精度が上がれば根掛かりポイントへの着水を避けやすくなります。フォームが気になる方はキャストの基本フォーム|飛距離を伸ばす体の使い方も参考にしてみてください。

そもそも根掛かりを減らす釣り方——予防が最強の対策
根掛かりで一番大切なのは「外し方」よりも「させないこと」です。根掛かりを繰り返す人と、ほとんど引っかからない人の差は、実は釣り方・考え方の習慣にあります。
底を把握してからルアーを通す
知らないポイントで釣るときは、最初から本命ルアーを投げないこと。まずボトム(底)の状態を確認するのが基本です。オモリだけ付けて落としてみる、あるいは安いルアーで底質を確認してから本命を通すという習慣をつけましょう。
「ゴリゴリした感触」→岩・消波ブロック系。「ふわっとした感触」→砂地・泥底。砂地なら根掛かりはほぼしないので安心して通せます。岩・消波ブロック系なら、ルアーが底を引きずらないようにスピードを上げるか、沈めすぎないようにカウントダウン(ルアーを落とすカウント)を調整しましょう。
フックのサイズを下げる・バーブレス化する
フックが大きいほど引っかかりやすい、というのは当然のことです。特に岩礁帯や消波ブロック周りで釣るなら、フックのサイズを1〜2番手小さくするだけで根掛かりの頻度がかなり変わります。
また、バーブレスフック(かえしのないフック)を使うのも有効。バーブ(かえし)があると岩のくぼみに刺さったとき抜けにくくなりますが、バーブレスなら刺さっても比較的抜けやすい。もちろん魚もバレやすくなるデメリットはありますが、「根掛かりが多くて釣りにならない」という状況なら試してみる価値あります。
リトリーブ(巻き取り)を止めない・一定速度を保つ
ルアーを巻いている途中で「あ、根掛かりしそう」と思って巻くのを止めると、そこでルアーが落ちて底に着いて根掛かり確定、というパターンがよくあります。リトリーブを一定速度で続ける方が、ルアーが浮き上がる力(リフト)が働いて底から離れ、根掛かりを避けられます。
巻くのをやめるのが悪いのではなく、「迷って止める」のが最も危ない行動です。止めるなら意図的に、再度巻き始める前に少しリフトさせるのを意識しましょう。
根掛かりしやすいポイントを把握して避ける
経験を積むと「ここは危ない」というポイントが見えてきます。初めての場所でも、消波ブロックが沈んでいる場所・海藻が密生している場所・岩礁が続く場所は目視や地図である程度わかります。
そういう場所でどうしても釣りたいなら、テキサスリグ(オモリとワームを組み合わせたスナッグレス仕掛け)やフロートリグ(仕掛けを浮かせてルアーを泳がせる方法)など、根掛かりを設計段階から防ぐ仕掛けを選ぶのが賢い選択です。
また、キャストのコントロールを磨くことも根掛かり予防に直結します。狙ったポイントに正確に落とせるようになれば、危険なゾーンを自然と避けられるようになります。オーバーヘッドキャストの練習手順でキャスト精度を上げるトレーニング方法を解説しているので、ぜひ読んでみてください。
初心者がやりがちな失敗——「外れない→力任せ」の負のループ
初心者によくある失敗パターンがあります。
根掛かりする → 焦ってロッドを立てて引く → 外れない → さらに力を入れる → ロッドが折れる or ラインが切れる → 気づいたらリールの中でラインが食い込んでぐちゃぐちゃになっている
この流れ、一度でも経験した方はわかると思います。焦るのは自然な反応ですが、根掛かりで力任せは百害あって一利なし。
落ち着くためのコツは「まず5秒数える」こと。本当にこれだけでいい。根掛かりした瞬間に5秒止まって冷静になれれば、ロッドを下げる・角度を変えるという正しい行動につながります。
ちなみにベイトリール(両軸リール)を使っている場合、根掛かりの際にリールが逆回転してラインが絡まる「バックラッシュ」が起きることがあります。根掛かりを外す前にリールを確認し、絡んでいたら先に解消してから対処しましょう。バックラッシュの直し方はバックラッシュの直し方|絡んだラインの解き方で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 根掛かりのたびにラインが弱くなる気がするのですが、交換の目安は?
根掛かりのたびにラインに負荷がかかっているのは事実です。特にナイロンラインやフロロカーボンラインは根掛かりで強く引いたあと、その箇所が白く白濁したり、細くなったりすることがあります。そういう変化が見えたら即交換が安全です。目安としては、「ラインブレイクを3〜4回繰り返したら巻き替えを検討する」くらいに考えておくといいでしょう。PEラインは比較的劣化しにくいですが、リーダー(先端に結ぶナイロン・フロロ素材のライン)は毎釣行ごとに確認して傷がついていれば交換してください。
Q. 根掛かり外しのために専用の道具を買うべきですか?
頻繁に障害物周りを狙う釣りをするなら、根掛かり回収器は1本持っておく価値があります。1,500〜3,000円程度で手に入り、高価なルアーを1個でも回収できれば元がとれます。ただし砂地のサーフ釣りや底が平坦な湖での釣りなら、根掛かり自体がほとんどないため不要です。自分がよく行くポイントの底質と、使うルアーの単価で判断してください。
Q. PEラインとナイロンラインで根掛かりの対処は変わりますか?
変わります。PEラインは伸びがほぼゼロなので、引いた力がダイレクトにルアーに伝わり、角度を変えるだけで外れやすい反面、急な力がかかったときにロッドへのダメージが大きくなりやすい。一方ナイロンラインは伸びがあるため衝撃を吸収しますが、ラインブレイクの際にはゴムのように引っ張ったラインが戻ってくる「反動」が大きくなります。どちらの場合も、ラインブレイクはロッドを寝かせた状態でゆっくり引く、という基本は変わりません。
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まとめ——根掛かりで覚えておくべきこと
根掛かりは釣りをしていれば必ず起きます。大事なのは「どう対処するか」の引き出しを持っておくこと。最後に要点をまとめます。
- 根掛かりしたらまずロッドを水平〜低い角度に下げる(立てて引くのは厳禁)
- 立つ位置を変えてラインの角度を変えると外れやすい
- ラインをたるませて揺らすことで、海藻絡みは解消できることがある
- 手でラインを直接持って引く場合、PEラインはタオル越しに
- どうしても外れないときはロッドを寝かせてドラグを締め、後ろに歩いてラインブレイク
- 根掛かり回収器があると高価なルアーを救えることがある
- 根掛かりを減らすには底質の確認・一定速度のリトリーブ・フックサイズの見直しが有効
次にやること:次の釣行前に、ラインブレイクの手順を頭の中でシミュレーションしておきましょう。実際に根掛かりしたとき、「ロッドを下げてドラグを締めて後ろに歩く」という動作が体に染み込んでいれば、パニックになることなく対処できます。最初の1回は意識的に練習する価値があります。

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